一般社団法人沼田青年会議所
第54代 理事長 石坂 辰郎
2026年度LOMスローガン
自分自身に誇りをそれが利根沼田(まち)のため
一般社団法人沼田青年会議所は、設立から54年目を迎え、55周年という大きな節目に向かおうとしています。この節目を迎えられるのは、設立以来、明るい豊かな社会の実現に向けて熱意と情熱を注いできた先輩諸氏、そして関わってくださったすべての皆様のおかげでありますことと、心より感謝申し上げます。
現在、私たちを取り巻く社会環境は、これまでにないスピードで変化しています。人口減少と高齢化が進行する中、利根沼田地域を含む地方都市では若者の流出が深刻な問題となり、地域の経済や文化を支える担い手不足が顕在化しています。加えて、急速に進化するデジタル技術や生成AIの普及は、働き方や学び方、さらには人と人との関係性にまで大きな影響を及ぼしています。
これからの地域社会を持続可能なものとするためには、こうした時代の変化を柔軟に捉え、自ら考え、行動する「青年」の存在がこれまで以上に必要です。
チャレンジ精神を持った組織運営
沼田青年会議所がその使命を果たし利根沼田地域に届けていくためには、組織として確かな土台と柔軟な運営の在り方が求められます。
日々の積み重ねの中で交わされる言葉や整えられる場、紡がれる記録。そのひとつひとつが組織を形づくり、全体の運動の展開に確かなリズムを与えてくれます。
時代は加速度的に変化し、昨今のデジタル社会において組織運営の在り方は多様な視点から見直されつつあります。これによりこれまでの常識に留まることなく、より広い視野で捉え直すことが必要とされていくなか、特に情報のあり方は、発信から共有、そして共感へとその役割を深めていきます。
これまでに培ってきた知見と経験を礎としつつ、変化を恐れず、柔軟に、そして戦略的に情報の流れと組織の呼吸を重ね合わせていくことで組織全体が有機的に育みます。
「故きを温ねて新しきを知る」これまでの歩みを尊重しながら、私たちは今という時代にふさわしい挑戦を、情熱をもって進めていきます。。
会員(同志)の拡大
私たちの運動を未来へと紡いでいくためには、同志の「拡大」という挑戦を避けて通ることはできません。人口減少が進む中で、地域を担う人財の発掘と育成はまちづくりの継続に不可欠なことです。
同志の数が増えることは単なる数の拡充ではなく、多様な価値観や視点を取り入れる機会となり、組織に新たな風を吹き込みます。共に悩み、考え、挑戦する同志の存在が運動の力を高め、地域の可能性を広げていくのです。
また、拡大は地域との接点を生み、対話を深めるきっかけにもなります。私たちの想いと行動が共感を呼び組織の存在意義がより地域に根づいていくことでしょう。
新たな出会いが未来を切り拓く、その確信を胸に私たちはこれからも拡大に真摯に向き合ってまいります。
未来ある子どもたちへの運動の展開
私は今年39歳ですが、自分が子どものころは自然の中で遊び地域の人たちと触れ合いながら育ちました。その経験が今の自分を支えていると感じています。
利根沼田の自然は、あの頃と変わらず今も私たちの身近にあります。山や川、季節の移ろいは、子どもたちにとって大切な学びの場であり続けています。
しかし、今の社会は都市化や少子化、地域のつながりの希薄化、そして生活スタイルの変化などにより子どもたちが自然や地域と接する機会が少なくなってきています。情報やモノが溢れ、選択肢も多様化する中で、便利で豊かな時代になった反面、自分の居場所や心のよりどころを見つけにくくなっている子どもも少なくないように感じています。
だからこそ今の時代を否定するのではなく、その良さも認めながら私たちは改めて利根沼田の自然や地域の人との関わりを大切にしたいと考えます。
子どもたちが今後自らの感性で様々なものと向き合い、仲間と想いを重ねながら、利根沼田で未来へと力強く歩んでいけるように、私たち大人がその土台を築いていきます。
連携感を持った運動の展開
利根沼田は、1市1町3村からなる広域の地域です。それぞれに異なる歴史や文化、風土が息づいており、地域ごとに多彩な魅力を有しています。しかし、人口減少や少子高齢化といった課題はこの地域にも例外なく迫っており、地域の活力や持続性に大きな影響を与えつつあります。
こうした背景の中で、改めて私たちが問われているのは、「この地域にどう関わり、何を次世代へと手渡していくのか」という視点だと考えます。利根沼田が持つ豊かな地域資源やまちの個性を私たち自身が見つめ直し、誇りを持って発信していくことが地域の新な未来へと繋がると考えます。
地域の魅力は、外から評価されることによって再認識される面もあります。しかし何よ
り大切なのは、この地に暮らす私たち一人ひとりが、自分たちの地域を「自分ごと」として捉え、語り、行動することです。その積み重ねが共感を生み、やがて地域外の人々との繋がりとなり、交流人口や地域への関心・関与を生む「ファンづくり」へとつながっていきます。そのためにも、行政や各自治体、地域団体との連携は不可欠です。縦割りの枠を越え、地域一体となって情報や資源を共有し、相互に補い合うことで利根沼田という広域圏ならではの強みを活かした取り組みが可能になります。私たち青年が、その橋渡しとなる役割を担うことが、今まさに求められています。
これからの利根沼田を持続可能な地域社会として育んでいくために、私たちは地域の魅力を伝える担い手となり、また他地域や外部とのつながりを広げる接点として、積極的に行動し、行政、地域、そして私たち一人ひとりが手を携え、次代を担う子どもたちにも誇れる地域をともに築いていきましょう。
メンバー全員一体感を持って始動ができるために
沼田青年会議所は、本年で設立54年目を迎え、次年度には創立55周年という大きな節目を迎えます。これまで地域のために力を尽くしてこられた多くの先輩諸氏の志と行動の集積であり、地域とともに築かれてきたかけがえのない歴史です。私たち現役メンバーは、先人の想いを深く受け止め、時代を超えて紡がれてきた精神を改めて共有し、同じ方向を見据えてこの節目に臨んでいきます。
周年という機会は、過去を振り返ると同時にこれからの在り方を模索する時間でもあります。沼田青年会議所がこの地域において果たしてきた意義を見つめ直し、次代にどのような価値をつないでいくのか、その問いと真摯に向き合いながら、私たちは今を生きる世代としての責任を果たします。
組織としての原点を見つめ、想いを分かち合い、歩みをひとつにすることで、より確かな未来への礎を築いていきます。それが、次代のメンバーへのバトンとなり、地域にとっても信頼と期待を集める活動へとつながると信じています。
結びに
私は青年会議所の活動に対して、常に「なぜ行うのか」「それによってどのような変化が社会や地域にもたらされるのか」という問いを投げかけながら、取り組んでまいりました。その問いに向き合う過程で見えてきたのは、「青年」だからこそ持ち得る柔軟な発想と、しがらみにとらわれない挑戦心が地域や人に新たな価値を生み出す原動力になっているという確かな実感が感じ取れました。
そして、もうひとつ強く感じていることがあります。それは、自分自身に誇りを持たな
ければ、その思いや行動が人には伝わらないということです。自らの在り方に迷いや遠慮があれば、その姿勢は地域の人々にも確実に映ります。青年会議所の運動は、理念やビジョンを掲げるだけではなく、それを「誰が、どのような姿勢で」実践するかが問われる運動です。だからこそ、自分の活動に胸を張り、自分自身に誇りを持つことが、運動を力強く前進させる最も根本的な力になるのだと考えています。
先輩諸氏が築き上げてきた沼田青年会議所が、これからも地域に必要とされ、誇りある組織であり続けるためには、今一度「なぜ、何のためにやるのか」という基本理念に立ち返り、組織全体でその意義を共有していく必要があります。そして、これまで私たちが受け継いできた多くの経験や学びを、今度は私たちが次の世代へと確実に継承していくべき時が来ています。
「青年」である私たちだからこそできる「明るい豊かな社会の実現」に本気で向き合い、強い意志と行動力をもって、同志とともに沼田青年会議所運動を力強く展開してまいります。