2024年度 一般社団法人
沼田青年会議所 Junior Chamber International NUMATA

理事長所信

理事長所信

一般社団法人沼田青年会議所
第52代 理事長 金井 圭太

第52代 理事長 金井 圭太

 

2024年度LOMスローガン

One for all , All for smiles

 

1.~はじめに~

一般社団法人沼田青年会議所は一昨年度50周年という大きな節目を迎え、次の節目に向けて新たなスタートを切り出しました。
1972年に設立以来、今日に至るまでに先輩諸兄は「より明るい豊かな社会」の実現に向けて夢を描き情熱を注ぎ、様々な運動を展開してこられました。その熱い想いと弛まぬ努力が紡がれ、今の沼田青年会議所が築き上げられていることに改めて心から敬意と感謝を申し上げます。

「もし、青年会議所に出会っていなければ」みなさんはどんな人生を歩んでいるでしょうか。
2017年入会当時の私は代表取締役になったばかりで、人とのつながりを増やし仕事にもつながればという利己の気持ちで参加しはじめました。最初のうちはただ楽しく参加させていただきましたが、熱い想いをもった先輩方と共に活動し、様々な役職をいただいて経験していくうちに、いつしか利根沼田地域や子供たちのより良い未来のために何ができるのかと真剣に考えるようになり、沼田青年会議所以外の場所でも地域のため、まちのためにと何のためらいもなく積極的に行動できるようになっていました。また、それと同時に自身に幸せを感じていました。

私はこの一般社団法人沼田青年会議所と出会っていなければ、仲間とともに高め合っていなければ、今ここに立ってこのような素晴らしい成長の機会を受け取ることはできなかったでしょう。
この一般社団法人沼田青年会議所という学びの場は、地域を担うリーダーとしての成長に必要な機会を数多く与えてくれます。ここで得られる様々な経験が、やがて他人のために尽力する心を育み、地域のために行動を起こせる人財に成長させてくれます。
この仕組みこそが沼田青年会議所の先輩諸兄が半世紀という長い歴史の中で築き上げてくれた最大の地域資源です。この大切な資源を10年後20年後の後輩たちに継承し、多様な人財を地域へと輩出し続けていくことで未来の利根沼田の「より明るい豊かな社会」が築かれ続けていくのではないでしょうか。

激変する世界情勢の影響を受け、依然として高騰している物価やエネルギー、気候変動などの自然環境の変化による災害など、私たちの生活にも多大な影響を与えています。
こうした暗くなりがちな情勢の中においても、私たちは常に利根沼田の未来を見据え、地域に住まう人々と手を取り合い、思いやりの心をもって真剣に向き合って行動していくことで、人生がより豊かになっていくきっかけになるはずです。

だからこそ今の機会をしっかりと受け取り、利他の心をもって率先して人のため地域のためにと邁進していきましょう。

2.心が伝播する情報発信

一般社団法人沼田青年会議所は設立以来、地域に対して様々な方法で情報を発信してきました。
近年では、テクノロジーの発達によりホームページやSNSなどのツールでメッセージを広く発信できる時代となりました。しかし、私たちの想いや運動はしっかりと届いているでしょうか。

どれだけ素晴らしい想いをもって運動を行おうとも、この地域の多くの人々に共感していただかなければ、私たちの運動の効果は薄れてしまいます。幅広い世代に私たちの想いを届け、地域の隅々まで共感を得られるよう発信方法を見直し、地域からのさらなる理解や賛同を得られるよう、心のこもった情報の発信を展開していきます。

3.時代に即した組織運営

テクノロジーの進歩により、取り巻く環境が常に目まぐるしく変化を続ける社会の中で、より良い運動を展開し続けるためには、円滑な会の運営と時代に即した組織運営がとても重要であると考えます。

今までの歴史の中で定められた定款、諸規定を順守し、例会、諸会議で規律を厳守することはもちろん大切です。
そのうえで、より良い運営をしていくためには今の時代に即しているかを確かめ、組織の未来を見据えつつ、効果的な仕組みを模索し、絶えず進化し続けなくてはなりません。

また、先輩諸兄は後輩たちに「より明るい豊かな未来」を託し引継ぎや事業の報告を行ってきました。過去から学びを得つつ次のさらなる成功へと向かい、年々積み重ねてきた様々な経験値を最大限に活用することで、より良い運動を力強く展開していき、さらなる発展を目指すことができます。

4.未来への拡大と人財開発

青年会議所は40歳で卒業するという制度により、現在一般社団法人沼田青年会議所に在籍している7割以上のメンバーが5年以内に卒業してしまうため、メンバーの拡大を怠るとすぐに組織の存続に危機が訪れます。

それは同時に皆さんが住まうこのまちに利他の心を持ったまちづくりの担い手を輩出できなくなる危機でもあります。
組織開発の本質は、地域社会の発展に寄与し続けるために、絶えず新たな仲間を迎え入れ、まちづくりの担い手としての意識を醸成することにあります。

利他の心を持った仲間が互いに尊重しあいながら研鑽を重ね、友情を深め、共に一生懸命活動していくことで成長し、それが組織の発展、さらなる地域社会の発展へとつながっているのです。

そのことをメンバー一人ひとりがしっかりと自覚し、拡大と研鑽を続けなくてはなりません。利根沼田の明るい豊かな社会のためにも一人ひとりが危機感を持ち、一丸となって新たな「仲間」を迎え入れ、共に研鑽し、運動を展開していきましょう。

5.共生の心育むまちづくり

日本の障がい者人口は年々増加傾向にあり、また障がいの多様化により将来の不安を抱えている親や家族も少なくありません。

私自身長男がダウン症候群であり、ここ20~30年で平均寿命が飛躍的に延び、長く生きてもらえるという喜びの反面で将来の自立生活への不安を抱えています。また、兄弟姉妹にとっては、将来への異なる不安や悩みが生じることでしょう。

私の考える「より明るい豊かな社会」は、地域に住まうすべての人々が笑顔で過ごすことができる、誰もが幸せに暮らせる社会です。
そこには手を取り合うことができる地域の人々たちの「共生社会」への理解が必要不可欠です。
共生社会とは、人々が異なる背景や立場を持ちながらも、お互いを受け入れ、助け合い、共に成長し、幸福を追求する社会のことです。

私たち一人ひとりが、自分自身の成長とともに周りの人々を思いやる心を持ち、自発的に行動することで、共生社会の実現が加速され、地域でマイノリティを受け入れるきっかけになると信じています。

ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包括性)を尊重し、相互理解と協力を重視する社会を築くために率先して行動し、共に幸せな未来を築くために努力することが、心の豊かな社会の実現へのきっかけとなることでしょう。

6.群馬ブロック大会主管LOMとして

本年度は2012年に開催された第42回群馬ブロック協議会会員大会以来12年の時を経て再び利根沼田の地にて群馬ブロック大会を主管いたします。

本大会の主管としての担いは非常に大きな挑戦となりますが、この挑戦を通じて群馬ブロック協議会や関係する各団体と絆を深めることや大規模な事業を執り行うことはメンバー一人ひとりの成長と一般社団法人沼田青年会議所の組織力の強化にもつながる機会となります。
また、併せて利根沼田のまちの魅力を最大限に発信する絶好の機会となります。本大会の開催に向けて一人でも多くの青年会議所メンバー、また地域住民や県民の皆様にご参加いただけるよう群馬ブロック協議会と強固に連携し、LOMの結束力をこれまで以上に高めていくとともに、地域の魅力を最大限に発揮し、沼田青年会議所らしいブロック大会の実現に向けて一丸となって取り組みましょう。

7.結びに

仲間と共に活動できるのは40歳までと卒業と期限が決まっている中で、時間をいかに有効に使ってどのような気持ちでJAYCEEとして活動していくのか。

人間は例外なく利己的な生き物です。ですが、利他の心は意識することで持つことができます。そして、人が変われば、地域が変わり、やがて未来をも変える力になりえます。

この愛する利根沼田地域に思いやりある行動があふれた時、いつしか身の周りの人の幸せや自身の幸せとして巡ってきます。
一人ひとりが互いに尊重し思いやる気持ちを持ち、率先して行動することで、個としても組織としても大きく成長することが地域の未来を変えるきっかけになるはずです。
そのためにはまず自身にできることを考え、少しでも力になれるようにと共に行動していきましょう。

私は一般社団法人沼田青年会議所のメンバーとしての誇りを胸に、地域で活躍するリーダーとして思いやりと覚悟を持ち、愛する利根沼田の発展とそこに住まう人々の笑顔のために、心豊かな仲間たちと共に一丸となって青年会議所運動を展開していくことをお誓い申し上げ、2024年度一般社団法人沼田青年会議所の理事長所信とさせていただきます。